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記事: TANNERIE D’ANNONAY KARAGRAIN LONGCHAMP

RECOMMEND LEATHER

TANNERIE D’ANNONAY KARAGRAIN LONGCHAMP

Tannerie d’Annonay KARAGRAIN LONGCHAMP premium embossed leather by Yuki Shirahama Bottier

フランス・アノネイ社のKARAGRAIN LONGCHAMP。均一でありながら奥行きを持つエンボス表情と、銀面の高い安定性。履き込んでもフォルムが崩れないその特性こそが、Yuki Shirahama Bottierが長年選び続ける理由です。




フランス・アノネイ地方に拠点を構える製革メーカー、 TANNERIE D’ANNONAY (タンナリードアノネイ)。

製革の歴史は1838年に遡り、Meyzonnier や Combe といったタンナーが存在していた時代から、アノネイ地方は革づくりの産地として発展してきました。現在のアノネイ社は1984年に法人として設立されていますが、その背景には1838年から続く製革文化があり、技術と職人の系譜はこの地の歴史とともに受け継がれてきました。

原皮の選定から鞣し、染色、仕上げまでを一貫して行い、とりわけ最終工程である“表面設計”において高い完成度を持つタンナーです。

Yuki Shirahama Bottierが長年選び続けてきたのが、そのアノネイ社のKARAGRAIN(カラグレイン)シリーズ「LONGCHAMP(ロンシャン)」です。




LONGCHAMPのエンボスの特徴

LONGCHAMPの型押しは、均一でありながら粒の中にわずかな線のニュアンスがあります。完全な丸いシボではなく、ほんの少し縦方向の流れを感じる表情。そのため面で見たときに単調にならず、光の当たり方にも奥行きが生まれます。

丸く柔らかい印象ではなく、整っていて引き締まって見える、この“エンボスの中の線”が靴に仕立てた時の印象を変えています。


Close‑up texture of KARAGRAIN LONGCHAMP embossed leather by Yuki Shirahama Bottier




仕上げの安定性

Yuki Shirahama Bottierで所有しているLONGCHAMPの特性は、カラグレインの銀面の安定性にあります。カラグレインは滑らかなアニリン仕上げのフルグレインカーフスキンとして有名で、古くからbespoke shoesに加工されています。カラグレインの銀面層においては、繊細さと履いた時の表情の安定感を兼ね備えています。伸びすぎない適度なしなやかさを持つため、トップラインが緩みにくく年月を経ても輪郭が崩れにくい、上品さを維持しやすい仕上げの革と言えます。


Detailed view of finish on KARAGRAIN LONGCHAMP leather highlighting stability and finish

アノネイ社の公式な調号は公開されることはありませんが、長年靴製作に扱ってきた感覚としては、

・バインダー(結着剤)の入り方

・表面フィルムの厚みと均一性

・熱処理の温度と圧のかけ方

※バインダー・表面フィルムとは、それぞれ革の表面加工時に施される数層にわたる仕上げ層の1つです。

この3つのバランスが非常に整っている印象で、塗膜が上に乗っているというより銀面と一体化しているような仕上がりと感じています。

そのため

・銀浮きがほとんど起きない

・皺の谷が白化しにくい

・表面が層状に見えにくい

このような特性によって長年履き込んだ靴でも靴のラインが保たれています。また、アノネイ社のスムースレザーVOCALOU(ボカルー)と比べ、繊維の柔らかさが際立ちます。屈曲に対してしなやかに応じるため、履き馴染みは非常に良好です。


Overview of KARAGRAIN LONGCHAMP leather showing color and grain structure by Yuki Shirahama Bottier




RUSTICALF GRAIN(ラスティカーフグレイン)との違い

同じアノネイ社のグレインレザーRUSTICALF(ラスティカーフ)は対照的です。こちらは革本来のしなやかさを活かした仕上げで、時間とともに艶や色の深みが増していき経年変化を楽しむのに適しています。

一方カラグレインLONGCHAMPは、変化を楽しむというよりもフォルムを保つ革です。履き始めから数年後まで『フォルムを保つ』という観点からすれば、その考えに合っているのがカラグレインLONGCHAMPです。




現在はストック分のみ

この仕様のカラグレインLONGCHAMPは十数年前から現在まで、国内の流通にはありませんでした。(2026年2月現在)また海外市場で探しても見つからなかったため、Yuki Shirahama Bottierでは十数年前にアノネイ社へ依頼し製作して貰いました。その在庫分のみでのご案内となり、今のところ再発注の予定はありません。十数年前当時の原皮は品質が高いため、大変おすすめの革です。


Current in-stock ready-to-wear leather shoes collection by Yuki Shirahama Bottier

Yuki Shirahama BottierのカラグレインLONGCHAMPは履き続けたときに表情が崩れず、形状が保たれる。その安定性が、この革の価値だと考えています。厚みは約1.2〜1.4mmカラーはブラック・ダークブラウン・ライトブラウン・バーガンディの4色ご用意しております。

こちらの革をご希望の方は、ご相談時にお申し付けください。


執筆
Yuki Shirahama Bottier
白濵 結城
村吉 麻美