About AGOL

About
日常に寄り添う、美意識のある日用品を
AGOL(アゴール)は、控えめなエレガンスと機能美を備えた、研ぎ澄まされたsimplicityを表現するシューズブランドです。
ブランド名は、“Stay Gold”──「そのままでいて、輝き続けて」という言葉の言いまわしから生まれました。どんな日常にも、ふとした輝きが宿るように。履く人の暮らしを静かに照らす存在でありたいと願っています。
ブランドを手掛けるのは、ビスポークの現場で研鑽を積んできたYuki Shirahama Bottierの白濵と村吉のふたり。限られた人にしか届かないビスポークの枠を超え、より多くの人に“日常を上質にする一足”を届けたいという想いから、AGOLは始まりました。
流行に左右されることなく、永く使えるものを。
主張しすぎず、それでいて確かな輪郭をもつ佇まいを。
そんな姿勢を軸に、履く人のスタイルに自然と馴染む一足を追求しています。
上質なふだん着のように、自然体で寄り添う一足を届けていきます。

Project
FAV collection
FAV collectionはAGOL最初のプロジェクトとしてスタートしたスニーカーコレクションです。FAV collectionのデザインにおいて、私たちが一貫して意識したのは「モダン(現代的)であること」でした。
ただし、ここでいう“モダン”とは、単なる流行や一過性のスタイルを意味するものではありません。変化の激しい時代にあっても埋もれることなく、時間とともに深まり、長く愛され続ける普遍性を備えていること。
そしてその普遍性は、単に形状を整えることではなく、デザインにクラシックの要素をさりげなく織り込むことによって生まれると私たちは考えました。時代性に流されることなく、どこか懐かしくも新しい佇まいを目指しています。
FAV collectionとして発表する最初の2型──DerbyとChukka──は、今後のブランドイメージをかたちづくる起点となる重要なモデルです。そのため、両モデルの持つ輪郭やシルエットを決定付けるパターンメイキングでは細部にわたる調整を幾度も繰り返し、慎重にデザインラインを整えました。
Derbyは通年で使いやすい短靴として設計されており、季節やスタイルを問わず日常に自然と溶け込みます。一方のChukkaは、すっきりとした印象のショートブーツ。いわゆる“ブーツらしさ”を備えながらも、過度に無骨になることなく、大人が日常の中で無理なく履ける、節度ある佇まいを追求しました。スニーカータイプでありながら、足元に品を添える存在として成立することを意識しています。
ビスポークで培った伝統的な技術や構造をベースにしながらも、FAV collectionで目指すのは、余計な装飾をそぎ落とした静かな存在感です。アッパーにはビーディングなどの技法を織り交ぜ、シンプルな中にさりげない陰影を加えることで、洗練されたムードを表現しました。また、ソールにはゴム底(ビブラム社など)を採用し、革靴に慣れた人々にとっても、リカバリーシューズとして気負わず履ける快適さを備えています。
ライニングはフルライニングレザーの仕様にすることにより劣化を防ぎ、長く愛用できる耐久性と快適な履き心地の持続性を実現しています。さらに、構造にはサイドマッケイ製法を取り入れることで、履き込むごとに足に馴染む柔らかな着用感を両立させました。
「モダンとは何か」という問いに対する明確な答えはありません。人によってその感じ方は異なり、定義も一様ではないからです。だからこそ私たちは、“モダン”を感覚的な言葉で終わらせず、造形言語として翻訳し、慎重にプロダクトへと落とし込むことを大切にしてきました。
この一足が、日々の風景に静かに溶け込み、やがて“お気に入り”として育っていく存在になることを願っています。